匿名さんの懺悔

同性の友人を好きになりました。告白したら嬉しいと言って付き合ってくれました。
恋人になってから、精神が不安定になりました。なぜなのかはよくわかりませんでした。
その人は高貴なひとでした。容姿、人格、知性、ステータス、どこを取っても申し分なかったから、同性のわたしは今のままではいけない。もっと賢く、もっと強くならなければいけない。半ば強迫観念でした。
こころが擦り切れるほど働き、勉強しました。そしてその辛さを彼女にぶつけました。いけないことだとわかっていてもやってしまう。何故なのかわからない。たぶん彼女が素晴らしすぎて誰かに取られてしまうのが怖かった。でもそれだけじゃない気がする。
そう思っていたある日、ぱん、と壊れました。彼女の家に行ったときのことです。彼女とは生まれから何もかも違うのだ。そう思いました。その絶望を彼女にぶつけてしまいました。
しばらくしてから彼女に言われました。「友達としてはとっても好きだけれど、恋人ではないと思う。恋人として接触してるとき何か違うんじゃないかと思えてきた」
わたしは自分が知らないうちに加害者になっていた気がして愕然としました。
彼女は「友達に戻りたい」と言ってくれたけど、とても無理だと思いました。愛とも独占欲ともつかない気持ちがぐるぐる渦巻いて自分ではどうしようもなかったのです。
わたしは彼女に頼み込んで連絡手段を一切絶たせました。こちらからも絶ちました。一年後同窓会があるからそれまで考えさせてほしいと言いました。
それからわたしはとにかくこの不安をどうにかしなければならないと思い本を読みました。
有名な啓発本です。わたしはそれを読んで目から鱗が落ちる思いでした。
その本によれば私は、彼女を独占したいがために彼女を上へ上へと突き放し、不安に苛まれている可哀想な自分を作っていたのです。彼女の愛をまったく信頼せずに、彼女の高潔さを利用して、己の劣等を振りかざしていたのです。
こんな簡単なことだったんだ、わたしの正体不明な不安は!彼女を独占するための妄想だったのか!あまりに鮮やかな論理でした。見事に解き明かされたのです。わたしは思わず爆笑しました。妙にすっきりしました。
それは一種の暴力でした。
彼女と恋人になったために、ほかの友人たちとの関係にも歪みができました。わたしは取り返しのつかないことをしました。今はその後ろめたさでいっぱいです。
でも彼女や友人たちとの関係を回復しようと思ったら、その気持ちも払拭しなくてはなりません。でなけれすぐ不安と自己批判の渦に飲み込まれ、結果的に周りの人を傷つけてしまう。
だから今、ここで吐き出すことで、仲直りへの一歩にしたい。ごめんなさい。私はひどいことをしました。勝手とはわかっていますから、約束したときまで待って欲しい。本当にごめんなさい。私にはまだ、未だにあなたを求める気持ちが独占欲なのか、恋なのか、愛なのか、わからないのです。
だからあなたを見て自分を見失わなくなるまで待って欲しい。ごめんなさい。
あなたと会えたことは、本当に感謝しています。これからもよき友人でありたいです。
よき友人に戻りたいから、本気で考え続けるから、どうか健やかでいてください。
2017年4月28日

コメント一覧 (0)

まだコメントはありません。

コメントを書く