懺悔したいとき

ゆかの懺悔

昔の話です。
小学校低学年の時だったと思います。
自分の学校には障害を持った子も違うクラスで勉強などもしていました。
ある時から一緒に帰っていた2人の子はそのクラスの子でした。
背の小さい可愛い子をAちゃん。
比較的背の高い綺麗な子をBちゃんとします。
何がきっかけかは忘れてしまったのですが、AちゃんがBちゃんに嫌なことをされていると言っていたのを覚えています。
覚えている内容だと、髪の毛をしつこく引っ張ってくる、引っ張られて髪の毛が抜けてしまう、何度もつねってくる、叩いたり蹴ったりしてくる、やめてと言ってもやめてくれない、といった事を言っていたのを覚えています。
帰り道、Aちゃんから聞いた内容をBちゃんに本当か確認してみましたが、はいともいいえとも言えない内容しか帰ってこず、Aちゃんに、本当にそんなことをしたのはBちゃんかと尋ねると、間違いないと言われました。
小さい頃の私ははっきりしないBちゃんにイライラし、謝った方がいいとBちゃんに言いましたが、わかっているのかいないのか、何も答えず黙っているので再度私が謝った方がいいと言うとBちゃんが小さく謝っていたのですがAちゃんは許せない的なことを言っていたのを覚えています。
それからどうしてそうなったのかは覚えていませんが、Aちゃんが、同じ痛い思いをしてくれないと気が済まないと言っていたのを覚えています。
そしてAちゃんは、私にやって欲しいとお願いしました。
私はそうすることが正しいことだと思い込んでいました。
Bちゃんの腕をとってつねると、Bちゃんは痛いと腕を振り払いました。
Aちゃんをみるとダメだといいます。
もう一度つねりました。
Aちゃんはそれでもまだダメだと言います。そこそこ大きな声で自分は髪の毛も引っこ抜かれたのだから、同じく引っこ抜かれるべきだ的なことを言っていました。
私はBちゃんのサラサラな髪の毛を1本引っこ抜きました。
Bちゃんはまた、痛いと頭を押さえました。
もうこんなことをしたくなくて、私は再度Bちゃんに謝ってと言うと、Bちゃんは、私はやっていないと言い始めました。
さっきは謝っていたのに今度はやっていないという言葉にわけが分からなくなり、パニックになりました。
AちゃんはBちゃんにやられたとまたしても攻め始めました。
Bちゃんはしていないといいます。
私は考えた末にBちゃんが嘘をついているのだと思いました。
先程は謝っていた。ということは罪を認めたということ。それが、痛い思いをすれば途端に意見を変えたと。
私はBちゃんに聞きました。やってないの?と。するとBちゃんは頷きます。私は再度聞きました。じゃあなんで謝ったの?と。しかし、今度はBちゃんは黙ったまま頷きも何もしませんでした。
また私は聞きました。Aちゃんに痛いことしたの?
するとBちゃんは頷きました。
どうして意見を変えたのか聞いても何も答えてくれません。
わたしは嘘をついているから答えられないのだと思いました。
再度Bちゃんの髪の毛を1本引っこ抜きました。
Bちゃんは痛い、と頭を押さえました。
わたしはBちゃんがちゃんと反省していないからこんなことするんだよ、と言いながら腕をつねりました。
するとBちゃんは泣き始めました。
Aちゃんもこんなに痛い思いしたし、Bちゃんが泣くのはおかしいとBちゃんを責めました。
するとだんだんとBちゃんの泣く声は大きくなり、私は焦りました。
同じく焦ったようなAちゃんはそのまま走って帰ってしまいました。
そこからはあまり覚えていないのですが、わんわんと泣いているBちゃんを抱きしめて涙を吹拭きながら、ごめんねと謝ったのを覚えています。
最近、その子の顔を思い出して、その子に可哀想なことをしたと頭から離れず、苦しいです。その子はもっと苦しかったと思います。Aちゃんが嘘をついていたかもしれません。それを確かめもせず酷いことをしたと後悔が消えず、投稿しました。

2022年4月21日

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